「1967年日本グランプリ・レース」
一年ぶりの復讐戦――栄光はポルシェかニッサンか
若武者はこの年のシーズン序盤、イギリスで武者修行中であった。プリンス自動車が日産自動車へ合併/吸収された際、プリンスワークスの弱冠24歳「生沢徹」はニッサンワークス入りを果たせず、日本グランプリにはプライベーターのタキ・レーシングのドライバーとしてエントリーする。一方、合併した日産ワークスも一枚岩ではなく旧プリンスとの内部確執が取りざたされる。更に映画の企画も絡んだ俳優三船敏郎のチーム(ヒノ・サムライ)の出走許可を巡るドタバタもあり、決勝ではポルシェ・カレラ6の生沢とニッサンR380-2の高橋国光とのデッドヒート、そしてドラマが起こる…。