「1982年 WECジャパン」
グループCスポーツカー時代の到来――ポルシェとランチアの真っ向勝負
当時の世界耐久戦におけるライバル、ポルシェとランチアに'80年ル・マンを制したプライベート・コンストラクターのロンドー・フォードがやって来た。世界耐久選手権はこの年からグループCで争われ、ポルシェは"C"規格で作られたボディーに2.6Lターボエンジンを搭載した956を投入したが、ランチアは旧グループ6規格で、最低重量制限の無いボディに1.4Lターボエンジンを搭載し、ポルシェより200kg近く軽快なLC1で挑んだ。 予選ではランチアの新進気鋭M.アルボレートがP.P.を奪取。ここまでランチア3勝、ポルシェ2勝、ロンドー1勝。最終戦を控えタイトル争いが白熱する中、迎え撃つトムス童夢セリカC、GC勢を始めとした国内勢は世界との「差」に衝撃を受ける。