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モーターファン別冊・ニューモデル速報
新型シーマのすべて

2012.05.21
不定期刊
特別定価503円 (特別本体価格457円)
ISBN:9784779614835

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新型シーマのすべて
押し出し感のあるデザイン、車格を強調する大柄なボディに広々とした居住スペース、力強い走り、快適な乗り心地、そして贅を尽くした室内。これらは、現在の高級車にとっては前提条件にすぎない。さらに、“低燃費”という要件を満たさなければ、真の高級車たりえないのかもしれない。

持てる技術をすべて投入し、社の威信をかけて作られる逸品。そんな、フラッグシップと呼ばれるにふさわしい性能を得て、シーマが2年ぶりに復活を果たした。

なんといっても、注目すべきはパワートレーンで、フーガハイブリッドでも好評を得た1モーター2クラッチ方式のハイブリッドシステムが搭載される。最高出力306psを発生する3・5◆V6エンジンと68psを発生するモーターを組み合わせ、パワフルな走りを味わえるのはもちろん、時代の要請に応えた燃費性能をも有する。JC08モードで16・6km/◆、10・15モードで18・8km/◆と、先代比でほぼ2倍となる燃費向上を達成しており、最大のライバルであるレクサス製ハイブリッド車にも負けない数値を得た。

ハイブリッドシステム以外にも、エコ性能向上に貢献しているデバイスのひとつが、『ECOペダル』で、アクセルペダルに反力を与えることにより、低燃費となるアクセルワークをドライバーに教えてくれる。加えて、メーター内の『ECOドライブインジケーター』を参考にすることで、自然と燃費が良い運転ができるようになっていくはずだ。また、シーマ本来のパワーを味わいたければ、センターコンソールに備えられた『ドライブモードセレクター』をSPORTモードに。気持ち良いレスポンスと、モーターのアシストを最大限に活かしたパワフルな走りを堪能できることだろう。

フラッグシップを名乗るだけあり、その体躯も堂々たるもの。3サイズは先代と比べて全高が20mmプラスされているだけだが、ホイールベースは先代比180mmも長い。これは、シーマの特等席である後席の環境向上に費やされており、足をゆったりと組めるほどのニースペースはクラストップレベルを誇る。そして、さらなる快適な移動時間を求めるVIPに向けて用意されているのが、Bose社が開発段階から綿密にチューニングした5・1chサウンドシステム付きのプライベートシアターシステムだ。前席ヘッドレスト背面に埋め込まれた7インチディスプレイによって、好きなDVDを楽しみながら移動できれば、日頃の疲れも吹き飛んでしまうことだろう。

ただし、いくら先進的な装備を満載していても、高級車としての品質が伴っていなければ、興ざめしてしまうもの。シーマが高級車たり得る高品質は、製造されている栃木工場における職人の技術が支えている。たとえば、塗装。一般的なクルマより1・5倍厚く塗られているが、その複雑な工程をこなせる職人は同工場でも最高の腕を持つ4人のみ。そんな匠の技術によって生み出されているのも、シーマがフラッグシップである所以だ。

ハイブリッド・モデルとして復活を果たした、日産のフラッグシップ。ロングホイールベース採用で、ゆとりの室内を内包する。

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