株式会社三栄

あらゆる荷物を飲み込むラゲッジルームを満載にし、日夜働き続けるワークホース。その基本性能であるラゲッジルームの実用性を高めつつ、乗用車譲りの快適性をプラスする。そうして生まれた新型キャラバンは、あらゆるユースに対応するマルチな性能も獲得した。

「日産バン」を意味する“ＮＶ”に、車両総重量を表す“３５０”を組み合わせ、五代目となるキャラバンが登場した。

その狙いは大きくふたつ。商用車としての基本性能をライバル以上に充実させること、そしてファミリーユースを想定した快適性を付加することにある。

商用車にとって最も大切なのが、ラゲッジルームの広さや使い勝手にあることは、言うまでもない。新型キャラバンは先代からフロントオーバーハングを短縮し、その分をホイールベース拡大に当てることにより、荷室長を３０５０mm確保。また、ホイールハウスの上面を平らにするなどして棚の設置を容易にするなど、使い勝手面での配慮も行き届いている。

さらに、荷室内の使い勝手向上に役立ってくれそうなのが、ルーフサイドやウエスト部に設けられた『ラゲッジサイドユーティリティナット』だ。このナットはＭ６規格に対応しており、仕事用の道具を収納しておく棚の固定などに便利に使える。自ら穴を開ける手間が省けるのはもちろん、安全面や耐久性から考慮してもメリットを感じることができる装備だ。

後席の５：５分割可倒機構も、利便性を高めてくれる装備のひとつ。脚立などの長い荷物を積載しても後席に１名乗車可能なのはもちろん、スライドドア左右から簡単に操作できるため、格納／展開作業を手軽に行なえる。

こういった商用車らしい利便性向上に加えて、乗用車並みの快適＆先進装備も用意されている。上級グレードにはファインビジョンメーターが備えられ、その中央に用意されるディスプレイにはバックモニターを設定。カギを探す手間が省けるインテリジェントキー＆プッシュエンジンスターター、オートシステムも備えたバイキセノンライト、足踏み式パーキングブレーキといった装備も用意されているが、その狙いはただ快適性を高めるためだけではない。

大量の荷物を持っていても解錠／施錠できることは仕事の効率向上につながり、夜道を明るく照らすことで安全性が高まる。「商用車だから……」ということを理由にせずに、クルマとしての使い勝手を高めることが、こうした充実装備を導入した最大の狙い。そしてそれは、ビジネスユースだけでなくファミリーユースへも間口を広げる要素でもある。